[BOOKデータベースより]
糺ノ森に住む狸の名門・下鴨家の父・総一郎はある日、鍋にされ、あっけなくこの世を去ってしまった。遺されたのは母と頼りない四兄弟。長兄・矢一郎は生真面目だが土壇場に弱く、次兄・矢二郎は蛙になって井戸暮らし。三男・矢三郎は面白主義がいきすぎて周囲を困らせ、末弟・矢四郎は化けてもつい尻尾を出す未熟者。この四兄弟が一族の誇りを取り戻すべく、ある時は「腐れ大学生」ある時は「虎」に化けて京都の街を駆け回るも、そこにはいつも邪魔者が!かねてより犬猿の仲の狸、宿敵・夷川家の阿呆兄弟・金閣&銀閣、人間に恋をして能力を奪われ落ちぶれた天狗・赤玉先生、天狗を袖にし空を自在に飛び回る美女・弁天―。狸と天狗と人間が入り乱れて巻き起こす三つ巴の化かし合いが今日も始まった。
[日販商品データベースより]糺ノ森に住む狸の名門・下鴨家の父・総一郎はある日、鍋にされ、あっけなくこの世を去ってしまった。遺されたのは母と頼りない四兄弟。この四兄弟が一族の誇りを取り戻すべく…。第20回山本周五郎賞受賞第1作。
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「無人島に持っていくならこの一冊」レビューコメント
この本は自分の大好きな森見登美彦さんの書いた本です。なぜこの本を選んだかというと、この本は自分にたくさんのエンターテインメントを与えてくれたからです。無人島を想像してみてください。周りにあるものは自然のみ。娯楽なんてそうありません。「有頂天家族」は、狸が主人公のお話です。他には人間と天狗が登場します。ユーモアあふれた個性的なキャラクターがとても魅力的で、活字を追いかけていると頭の中でイメージされて、思わず笑みがこぼれてしまいます。とてもオモチロイ本なんです。そして、こんな一節があります。「世に蔓延する「悩みごと」は、大きく二つに分けることができる。一つはどうでもよいこと、もう一つはどうにもならぬことである。そして、両者は苦しむだけ損であるという点で変わりはない。努力すれば解決することであれば悩むより努力する方が得策であり、努力しても解決しないことであれば努力するだけ無駄なのだ。」それこそ無人島なんかにいたら、あれこれたくさん悩む事態に直面することでしょう。あーだこーだ言わずに、努力する。生きるために努力する。そんな気にさせてくれそうな気がします。生きるためには無気力では無理です。だからこそ、エンターテインメントが必要なんです。それがボクがこの本を挙げた理由です。