- 自動制御
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- 価格
- 2,530円(本体2,300円+税)
- 発行年月
- 2007年06月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784339044713

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鳥で言うと




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数学の説明が手薄かも、現代制御理論は扱われていないので注意
書名が自動制御となっていますが、いわゆる制御工学(さらに言えばいわゆる古典制御(ラプラス変換と複素関数が数学的基礎))の教科書になります。
類書と比較すると、制御工学を習う前提として必須であるラプラス変換と複素関数に関する説明が手薄かな?という印象を受けました。前述の数学を飛ばしていきなり制御工学を習わせるようなカリキュラムはそうそう有り得ないかとは思うのですが、仮に本書だけで制御工学を習わせるにはその点で懸念は結構あるのでは、といった印象です。本書を教科書として使う場合はその点で注意が必要かもしれません。
あとは高専や大学によっては、「制御」の文字が学科名やコース名に含まれていない(伝統的ないわゆる重工業的な)機械工学科でも高専本科や大学学部でいわゆる現代制御理論(行列の式で制御対象のシステムを表現する手法)を多少なりとも習わせているところが結構少なくないようであるのですが、本書は最終章でその存在について言及しているだけでしかなく、現代制御理論は事実上一切扱われていないことに注意が必要かもしれません。今思えば、こちらの機械系教科書シリーズで例えば「自動制御II」という書名で現代制御理論を扱う巻があっても良かったのかもしれません。とはいえ、本書出版当時に比べれば現代制御理論を扱うテキストの選択肢は結構広がっていることや、古典制御と現代制御でテキストを使い分けている例はザラにあるらしいこと、近年古典制御の良さ(使いやすさ?)が見直されているようで相対的に現代制御の重要性が低下しているようなので、機械工学の裾野が広がり続けている中、無理に高専本科や大学学部で現代制御を習わせることもない、現代制御は高専専攻科や大学院に回してもよい科目なのかもしれません。
























[BOOKデータベースより]
1 自動制御とは
[日販商品データベースより]2 制御に必要な数学の基礎知識
3 伝達関数
4 ブロック線図
5 時間応答
6 周波数応答
7 フィードバック制御の安定性
8 安定判別法
9 自動制御の設計
10 自動制御の設計法
11 制御技術の現在と未来
できるだけ制御系の設計につながる工夫として、多くの章で水位制御系を例に取り上げ、理解しやすくなるよう心掛けた。さらに、ロボット制御などで重要であるサーボ機構の設計の具体的方法も取り上げる。