[BOOKデータベースより]
子どもたちが集まって、ひとつのことがらを、協働的に、持続的に、かつ知的に追究できる場として、学校以外に現在、どのような場があるだろうか。学校のもつこのメリットをどう活かしていけるかを、私たちはポジティブに追究していかなければならない。
第1章 ふたたび学校について(天は人の上に人を造らず。されども、と諭吉はいった;機会均等とは、不平等になる機会が均等に与えられる、ということで;さりとてネガティブなものをネガティブなものとして語るだけでは;既有の認識の枠組みがぐらり、とゆらぐ授業をめぐって)
第2章 人として育つことが困難な時代に、学びは(虎は虎であることをやめない。だが、人間は―;収奪と過剰給付のやまぬこの現実を土台にして、子どもたちは育つのだとすれば;思考のプランクトンは、世界と身体との界面でざわめく;架橋すること。経験と知恵を、身体とことばを、個と個の学びを)
第3章 学校でこそできること(生活知から概念知への「渡り」について―タイの子どもと学校;デューイ実験学校での「学び」について―社会的オキュペーション;六歳児たちが獲得した「世界」について―模倣と示唆、興味の広がり;知ることで発見される「未知」について―日本での試み;経験を知の体系へ導く「意味の広がり」について―遊びと労働と知;協働と参加を生みだす「磁場」について―「市民」形成の場としての学校;比較すること、翻って「教科と総合」について―学びのパースペクティブ)
子どもたちが集まって、ひとつのことがらを、協働的に、持続的に、かつ知的に追究できる場として、学校以外に現在、どのような場があるだろうか。学校のもつこのメリットをどう活かしていけるかを、私たちはポジティブに追究していかなければならない。出口のみえない学力論争を超え、「人として育つ」ための学びへ。
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