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[BOOKデータベースより]
本書は,大正から昭和初期の育児啓蒙家三田谷啓の足跡を検証することで、育児書の刊行と母親向け講習会という啓蒙活動のなかに、くっきりと姿を見せる「近世と近代の分岐点」を指し示している。
序章 新しい育児史研究に向けて(育児書と現代;米国の育児史研究の成果 ほか)
第1章 育児啓蒙活動家の登場(三田谷啓とは何者か;三田谷の育児改革理念とその背景 ほか)
第2章 近代的育児概念の形成―「科学」と「母性」(日本児童協会を拠点とする育児啓蒙活動の展開;『日本児童協会時報』第一巻の育児論―専門家主導による「科学的」育児方の導入 ほか)
第3章 郊外生活者層の新興―「健康」の希求と子どもへの関心(三田谷の啓蒙対象として注目すべき層;郊外生活者層の新興と「健康」の希求 ほか)
終章 子ども観の変容―大人‐子ども関係における子どもの価値の相対的な上昇