- 帰ってきた日章旗
-
ある二等兵の足跡・太平洋戦争再考
新評論
いのうえせつこ
- 価格
- 2,090円(本体1,900円+税)
- 発行年月
- 2003年07月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784794806079

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[BOOKデータベースより]
寄せ書きされた「日の丸の旗」が57年ぶりに遺族の許に還った。それは不条理な「玉砕戦」に没した21歳の若者のお守りだった…。太平洋戦争日本軍犠牲者230万の「戦死」の意味を問う、迫真の反戦ルポ。
第1章 「五七年目の日章旗」(「戦利品」としての「日章旗」;「町田姓」を探せ!;「日章旗」の持ち主;「戦争のシンボルとしての日章旗」再考)
[日販商品データベースより]第2章 「中島飛行機」と戦争(「中島飛行機」;武蔵製作所と空襲)
第3章 硫黄島と「玉砕」(硫黄島の闘い;「玉砕戦」とは何か)
第4章 過去に目を閉ざす者は(戦争を知る;イグジット・ストラテジー(出口戦略);ふたたび「町田久雄」を出さぬために)
本書は、一枚の日章旗が語るある日本兵の生涯を通して、太平洋戦争の惨禍と過ちの意味を改めて問い直すものである。
1998年夏、著者は米カリフォルニア州に住む日系人実業家のH氏から太平洋戦争中、米兵が日本兵から「戦利品」として持ち帰った 1枚の絹地の「日章旗」を預かった。旗には「祝入営 町田久雄君」という宛名、「必勝」「武運長久」などの文字と共に多くの人の寄せ書きがあった。「遺族を探してほしい」というH氏の依頼に、 4年の歳月をかけて調査し、ようやく東京都東村山市に「町田久雄」さんのご遺族を探しあてた。
「町田久雄」は、1924年(大正13)東村山町(当時)の農家に生まれ、太平洋戦争末期の1944年(昭和19) 3月、現役兵として「野砲兵第二連隊」に入隊。その後、陸軍二等兵として「父島要塞重砲兵連隊」に転属、10月 7日に「硫黄島」に上陸し、1945年(昭和20) 3月10日、「硫黄島方面の戦闘中に戦死」した。「町田久雄」の20年の短い生涯をたどる中で、「太平洋戦争」の悲劇を再確認することとなった。
そして今、「有事」法制による戦争体制整備、「個人情報保護法」=治安維持法、「教育基本法改正」=教育勅語の復活など、まるで太平洋戦争の記憶を失ったかのように日本は「戦争」へ向けて進んでいる。本書は、一枚の日章旗が語るある日本兵の生涯を通して、太平洋戦争の惨禍と過ちの意味を改めて問い直すものである。