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[BOOKデータベースより]
本書は、貨幣論を展開するための基礎研究であり、貨幣論を展開する上で有用だと思われる諸概念を先行研究から体系的な形で引き出している。具体的な経済問題を論じながら、貨幣という「問題」にこだわり、体系的な概念装置を提示した。
第1部 貨幣の本質と信認―マルクス・ジンメル・ケインズから現代へ(交換と貨幣―貨幣制度分析の基礎的概念を求めて;通貨管理の根本問題―S.H.フランケルのケインズ政策批判を中心に ほか)
第2部 貨幣の複数性、貨幣の再生産―レギュラシオン学派の貨幣論をめぐって(貨幣の再生産というプロブレマティーク―S.ドゥ・ブリュノフの理論モチーフを探る;貨幣的インフレーション論の射程―A.リピエッツの「北のインフレ・南のインフレ」論を中心に ほか)
第3部 貨幣経済の安定性条件―ベルリン学派のパラダイムを探る(貨幣重視ケインズ主義の主要仮説―H.リーゼによる代替理論の提示;貨幣経済の安定性条件とは何か―H.ヘルの所説に探る ほか)