- この国のかたち 5
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- 価格
- 737円(本体670円+税)
- 発行年月
- 1999年01月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784167105846
[BOOKデータベースより]
「葦原の瑞穂の国は神ながら言挙げせぬ国」(万葉集)―神ながらということばは“神の本性のままに”という意味である。言挙げとは、いうまでもなく論ずること。神々は論じない。―神道や朱子学はわが国の精神史にいかなる影響を与えたか。日本人の本質を長年にわたって考察してきた著者の深く独自な史観にもとづく歴史評論集。
神道
会津
大名と土地
鉄
室町の世
連歌
宋学
看羊録
藤原惺窩
不定形の江戸学問
人間の魅力
「芦原(あしはら)の瑞穂(みずほ)の国は神(かむ)ながら 言挙(ことあ)げせぬ国」という歌がある。他にも類似の歌があることからみて、言挙げせぬとは慣用句として当時ふつうに存在したのにちがいない。神(かん)ながらということばは、”神の本性のままに”という意味である。言挙げとは、いうまでもなく論ずること。神々は論じない(神道(七)より)。
神道や朱子学はわが国の精神史にいかなる影響を与えたか。日本人の本質を長年にわたって考察してきた著者の深く独自な史観にもとづく歴史評論集。1994〜1995
目次
神道(一)
神道(二)
神道(三)
神道(四)
神道(五)
神道(六)
神道(七)
会津
大名と土地
鉄(一)
鉄(二)
鉄(三)
鉄(四)
鉄(五)
室町の世
連歌
宋学(一)
宋学(二)
宋学(三)
宋学(四)
看羊録(一)
看羊録(二)
藤原惺窩
不定形の江戸学問
人間の魅力
あとがき
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:4)
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井沢ファン
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読みやすく興味深かった
過去の作品などをベースにした随筆集。「神道」、「鉄」、「宋学」が中心になっており、その他、「会津」、「「大名と土地」、「室町の世」、「連歌」、「看羊録」、「藤原惺窩」、不定形の江戸学問、人間の魅力、という小編が書かれている。「神道」は、神の国から始まる神社の歴史、「鉄」は、森林と砂鉄が日本を栄えさせたことから始まり近代にいたるまでの鉄の歴史、「宋学」は儒教、特に朱子学を大切にする国、中国を中華として中心に置き、韓国を弟分として小華、そして日本を蛮族の国扱いしていた歴史、を描いている。今まで執筆した歴史小説に出ていることをまとめた内容になっていて面白く読めた。他も同様であるが、全体として、著者の意見や感想を一層強めた内容になっている。大部分は著者の作品に出ているものの、「そうだったんだ」とか、「そう思っていたんだ」ということをあらためて感じ、著者を理解するうえで興味深い内容であった。