[BOOKデータベースより]
この物語は、アイヌ語で語られたウエペケレ(民話)を現代の日本語に直し、さらに絵本の文章にするために手を加えたものです。アイヌの人びとは、自分の手で作った四つ足がついて頭のあるものは、すべて魂がはいっているのだと信じていました。特にお守りは、ふだんは決して人には見せず、肌身離さず持っているものだったのですが、精神の良い人に心をこめて作ってもらったものは、ほんとうに魂がはいっていて、お守りの役目をはたしてくれると信じていました。ですから、この話は、私たちには、なんとなく本当だと考えられるような話なのです。この話そのものが、クマの恋が原因なわけですが、このクマの気持ちを原文では「たとえどこへ蹴落とされようと、どんな悪い神にされようとかまわない」というほどに思いつめているのです。人間の娘をかどわかしたことで、他の神々から「列をなして抗議がおしよせ」、父神や兄神にひどくしかられても、それでも諦らめることができないのです。このあたり、とても人間的な感じがしますし、神と人間は平等であり、神は恋にまどうこともあるし、悪いことをすれば罰せられるのだという、アイヌの考え方がよくあらわれていると思います。
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熊に恋されたために、その魔力で山奥で一人で暮らすようになった女性。
若者がそれを助け出すというお話ですが、女性のご主人家族の様子が不可解で仕方ありません。
熊の魔力とはいえ、どうして女性を探しにいかなかったのでしょう。
アイヌの昔話は不思議です。
女性を守り続けた木彫りのオオカミ、女性のお兄さんは妹のために、素晴らしい御守りを作っていましたね。(ヒラP21さん 60代・千葉県 )
【情報提供・絵本ナビ】