- 聊斎志異 下
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- 価格
- 1,276円(本体1,160円+税)
- 発行年月
- 1997年02月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784003204023
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:4)
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sige
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太宰治の「お伽草紙」にある“清貧譚”“竹青”が含まれる
上巻が51話まで、下巻が残りの41話である。太宰治の“清貧譚”“竹青”の元話の『黄英』と『竹青』を先に読んだ。
『黄英』は菊の精の姉弟が清貧生活を救う話。さらりと流れる程度の話だが、太宰の場合かなり膨らませて物語を作り、よい感じに出来上がっている。
『竹青』は神様の使いである“烏”であるが、魚容という男がこの烏と結婚し、子どもをなすという話。その時、魚容は「卵生かい、胎生かい」と訊くのが笑える。太宰の場合、魚容の妻は“色黒で痩せて干からびた醜く心も悪い”という記述があるが本編にはまったく書かれていない。竹青の絶妙な言葉もない。7ページの話が太宰は20ページの話にしている。
[BOOKデータベースより]
本書には、長短とりまぜて41篇の怪異譚を収める。わずか2ページ足らずの簡単な異聞の記録もあるが、筆者の手にかかると、現実にはありえない話も、一読、目に見えるような精彩を放つ。