- せかいいちうつくしいぼくの村
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- 価格
- 2,750円(本体2,500円+税)
- 発行年月
- 1995年12月
- 判型
- A4
- ISBN
- 9784591041901
[BOOKデータベースより]
きょう、ヤモははじめてとうさんとまちへいく。ロバのポンパーもいっしょだ。いちばですももやさくらんぼをうるのだ。
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1995年の作品。
作者の小林豊さんが、訪れたアフガニスタンの村を元にしており、小4の教科書(東京書籍)に掲載されているようです。
アフガニスタンと言えば、1979年末のソ連軍侵攻以来、タリバン、アメリカの侵攻を受けて国土の破壊が進行し、米軍が今も「対テロ戦争」を続けています。
現在も大量の難民(周辺国合計で約260万人)が発生している他、テロ、麻薬の問題など、懸念事項が未解決のまま残っているのですが、最初は、そんな国であっても人々は前向きに生きているというメッセージなのかと思って読みました。
物語は、
「すもも、さくら、なし、ピスタチオ。
はる。
パグマンの村は、はなで いっぱいに なります」
との書き出しで始まります。
夏になり、兄さんが戦争にいってるので、替わりに弟のヤモが、ロバのボンパーとお父さんと町に果物を売りに出かけます。
アフガンの喉かな光景があり、町も町人も実に大らかであって、異国風情を思う存分満喫できます。
ヤモが一人でさくらんぼを売るのですが、これなんか、同じ年代の子が商売をしてるのですから、感銘を受けることでしょう。
戦争で足を無くした人が出てきたり、町の食堂では、隣の人と戦争の話をしたりと、戦争の影は盛り込まれてはいるのですが、絵としては描かれておらず、あまり気にも留めませんでした。
果物を売った対価で、子羊を買い村に戻るのですが、夕日に照らされた帰り道も、実に美しい光景だと思います。
物語は、これで終わりと思いきやさにあらず。
最後のページに絵はなく、一文で終わるのですが、衝撃的な終わり方です。
大どんでん返しとは、正にこのこと。
あまりに強烈過ぎて、言葉を失ってしまう、そんな表現がピッタリ。
読んで感じて頂くしかないのですが、この作品は、その一文を伝えたいがために、それまでの文章が存在しているとさえ言える作品なのです。
続編として「ぼくの村にサーカスがやってきた」「せかいいち うつくしい村にかえる」がありますので、あわせて読むことをオススメします。
対象年齢は、小学校中学年以上が適切だと思います。(ジュンイチさん 40代・広島県 男の子12歳、男の子6歳)
【情報提供・絵本ナビ】