[日販商品データベースより]
大人になっても自由で奔放で、詩を書き童話を作り、
絵を描いて暮らした詩人・岸田衿子。
ある時、幼な友達の詩人の影響を受け、森の奥の山小屋で絵描きのかたわらスケッチブックに詩を書きはじめ、ことばのデッサンに取り組むようになりました。
絵本を書いてもエッセーや詩を書いても、衿子さんの主調音や色づかいは変わりません。
衿子さんの四行詩に「一生おなじ歌を 歌いつづけるのは だいじなことです むずかしいことです」とあります。
この詞華集を美しく飾る、花や実のカラー挿絵を描いたのは、植物学者で画家の古矢一穂さんです。
表題『いそがなくてもいいんだよ』という一行は、「南の絵本」という詩の一節です。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
























タイトルにもなっている「いそがなくてもいいんだよ」は、「南の絵本」という詩の一節です。
毎日時間に追われて忙しく生活している現代人にとってはとても身につまされるし、ハッとする言葉かもしれません。
私もこのタイトルに誘われてこの詩集を読んでみたようなところがあります。六年生の卒業に向けて贈りたい詩を探していたこともありました。
岸田衿子さんは浅間山麓に住まわれて自然の中で生活をされていたそうです。歩くようなテンポのゆったりとした時間が感じられる詩が多いのもそんな暮らしから紡ぎだされたものなんでしょうね。
この詩の後で『詩のこころを読む』という茨木のり子さんの本を読み、そこにも岸田さんの暮らしぶりや人となりが描かれていたので、岸田さんの詩の背景にあるものが納得できる気がしました。
詩は短くても一つの切り取られた世界があるし、細切れの時間を利用しながら読むことができるのも魅力です。
子どもと一緒に詩の世界も広げていけたらいいなあと思っています。
書き忘れていましたが、岸田さんの詩を読むと「ああここはこんな風に言葉にする」「こんな風景を見ていんだ」と、自分にはないものがあり「やられた」という気持ちになりました。そのやられたという気持ちも負けたというような気持ちではなく、そういう感じ方もあるという心地良いものなのではあるのですが。(はなびやさん 40代・愛知県 男の子9歳)
【情報提供・絵本ナビ】