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[BOOKデータベースより]
明治17年から21年まで、留学生としてひとり過したアメリカから日本の家族への手紙。明治時代に活躍した子爵三島通庸を父に、徳富盧花の名作『不如婦』のモデルとして話題になった三島弥太郎の若き日の手紙。黄色人種蔑視の風潮の中で、白人も一目おいた優秀な成績で卒業した留学生活は弥太郎に何をもたらしたか。多感な青年期に異国アメリカから、学んだものは何か。長男としての自覚から想う父母への心使い遠く離れた異国で知る妹の死をいたむ愛惜の情。本当の子供のように待遇された寄宿先の家族に寄せる感謝の気持。故国からの手紙で知る身内の動静に対する一喜一憂。不平等条約にあえぐ日本の将来の国家経済に対する憂国の情。アメリカへ行って始めて知るキリスト教への憧れ。など、親元を離れて過した4年間の多感な青年期の真情を綴った手紙の数々。
はしがき―三島弥太郎について
三島家略系図
三島弥太郎の手紙