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- ヨーロッパ「近代」の終焉
-
- 価格
- 880円(本体800円+税)
- 発行年月
- 1992年02月
- 判型
- 新書
- ISBN
- 9784061490888
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[BOOKデータベースより]
「近代」の旗標の下、世界史をリードしてきたヨーロッパに起きている大変動。東欧市民革命、ソ連の消滅、EC統合…。合理主義、ヒューマニズム、科学への信頼など、「近代」を支えた価値のゆらぎと行き詰まりの中で、ヨーロッパはどこに向かうのか?歴史の読み直しを通して新たな座標軸をさぐる。
第1章 ヨーロッパ「近代」の歴史像(文明史観の偏り;「地理上の発見」;「古代」終焉の裏側;宗教の時代「中世」;ルネッサンスと宗教改革;宗教改革の近代性;言葉としての「中世」)
[日販商品データベースより]第2章 ヨーロッパ「近代」の社会像(地理上のヨーロッパ;理念としてのヨーロッパ;歴史上の「近代」;市民革命;産業革命と資本主義社会;資本主義の時代;日本にとってのヨーロッパ「近代」)
第3章 ヨーロッパ「近代」の人間像(大人の文化;男性中心の社会;白人優越の時代;人間主義の驕慢)
第4章 ヨーロッパ「近代」の世界像(デカルトにみる近代合理性;合理主義精神と方法的思考;真と偽のあいだ;“二値論理”とファジー;民主主義の嗤い)
「近代」の旗標の下、世界史をリードしてきたヨーロッパに起きている大変動。東欧市民革命、ソ連の消滅、EC統合……。合理主義、ヒューマニズム、科学への信頼など、「近代」を支えた価値のゆらぎと行き詰まりの中で、ヨーロッパはどこに向かうのか? 歴史の読み直しを通して新たな座標軸をさぐる。
問い直される「近代」――人類の歴史は、まことに自由拡大の歴史であった。その歩みは、ひとときも留るところを知らず、飽くなき前進を続けてきたかにみえる。むろん、ときに歩調を速めることもあったし、停滞することもあった。そして、長い曲折を経て、ひとつの到達点を示したのが「近代」という時代であった。「近代」は、自由を、人類のめざすべき目標のひとつとして、自覚的に提示してみせたのである。だが、終局と思われたその到達点も、じつは悠久に続く長い道行のなかの通過点、里程標にすぎないことがはっきりしてきたのである。「近代」の示したさまざまな試みが、有効性のすくないことを認められつつも、幾重にも纏った信頼感の衣が綻び始め、いま問い返しが迫られるようになっているからだ。――本書より