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[BOOKデータベースより]
本講座は、今日の日本における科学史研究の全体像を見通しよく示し、広く科学史研究への社会からの期待と批判にこたえるとともに、今後の研究の方向をも探ろうとの目的をもって編集されている。本巻では、なぜ非西欧世界で、日本が早くから近代科学技術の導入に成功したのか。また日本の科学技術の特徴は何なのか。こうした問題を、日本の思想史・諸科学史の両面から考察し、日本の科学技術文明の可能性を考えていく。
1章 日本の思想と科学(古代日本の宇宙観―飛鳥人のみたコスモス;仏教と科学―空海の密教と科学;朱子学と科学―「理」の観念の問題を中心として;国学と科学―本居宣長の学問を中心に;蘭学と西洋科学―訳語による専門用語の形成;明治期の日本における物理学の受容と定着―オーストラリアとの比較をふまえての再考察)
2章 日本科学の諸相(塵劫記と関孝和;耶蘇会士の貢献の評価について;日本に物理が生まれそこなった歴史;新しい物質観との遭遇と受容―ニュートニアン化学から近代化学へ;伝統的本草家と洋学系本草家;農学史にみた普遍性と地域性;江戸時代医学の諸相)