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[BOOKデータベースより]
文芸批評の新地平。大江健三郎の全作品をとおして、理不尽な刺激として存在する数詞の奔流と、その彼方に出現する〈零〉とは、いったい何を意味しているのだろうか。徹底して、作品に即して読むことから導きだされた、大江文学解読の新しい鍵―。
第1章 数の祝祭に向けて
第2章 等号の無限連鎖
第3章 荒唐無稽な綱渡り
第4章 説話論的な葛藤
第5章 記号のメロドラマ
第6章 脆弱な仮橋を渡る
第7章 不真面目な後継者
第8章 終末論的言説の零度