この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。

ユーザーレビュー (2件、平均スコア:5)
レビューを評価するにはログインが必要です。
この商品に対するあなたのレビューを投稿することができます。
-
ほんらぶキャンペーン
-
「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
まだ小さかった長男が、学校の国語の宿題で教科書の音読をしました。「きつねのおきゃくさま あまんきみこ……」たどたどしく読む長男の声も、まだ耳に残っています。それが、この物語との初めての出会いだったと思います。息子の宿題なので、拙い読みに義務的に耳を傾けているうち、その美しい物語に心を打たれて、私は涙を止めることができませんでした。こんな物語が紡げるとは、なんてすばらしいことでしょう。私が童話作家という仕事に惹かれるきっかけになった本です。
-
HonyaClub.comアンケート
-
「無人島に持っていくならこの一冊」レビューコメント
子供向けに描かれた絵本ですが、本当は大人向けの話なんじゃないか?と思うくらい深いストーリーなんですよ。
わたしが最初にこの本を知ったのは子供が学校でもらってきた教材だったからなんですが、もっと早くに読みたかったなと思うくらいすばらしい物語なんです。
最初、食べてやろうと狙っていたひよこからただ純粋に慕われて、お客様としてもてなしていくうちに、お客様は増えていって3人もおもてなしをすることになるきつね。
最初はぎざぎざしていたきつねの心も、やさしい心に触れて温かく芯の強い大切なものを手に入れてまる〜くなり、最後はお客様という大切な物を守るために戦って・・・という何度読んでも泣いてしまう絵本です。
きっと無人島なんてところに行ったら、心が乾いて仕方がなくなっちゃうと思うんですよね。
そんなときにあまんきみこさんの、このすばらしい物語が手元にあればきっとがんばれると思います。
21歳と18歳の娘達の父親ですので、このサイトの一般的な読者よりはかなり高齢になってしまいました。子供達が小さいころ、妻が絵本をたくさん読んで聞かせていました。今も、それらの絵本は我が家の宝物であり、いつでも手が届く居間の本棚に鎮座しています。子供達も妻も私もたまに好きな絵本をひっぱり出しては読んでいます。実は、「きつねのおきゃくさま」は昔から本棚にあったのですが、妻の勧めで今回初めて読みました。
一読してその深い世界観に驚嘆しました。釈迦は誰の心にも仏性があると説きました。しかし、その仏性は俗世の生活にまみれているうちに輝きを失い、その存在にすら気がつかなくなってしまいます。ところが、このきつねのように、自らの仏性に気付かさせてくれる人や出来事に出会ったときに、本来持っていた仏性が再び光を放ち思いもかけない大きな力を発揮します。
「あれえ、俺ってこんなんだったけっな。でも、これでよかったんだよ。」と、きつねははずかしそうにわらって死んだのではないでしょうか。私も、こんな死を迎えられるよう生きていきたいと思っています。
子供には子供の、大人には大人の読み方ができる。いい絵本は本当に素敵ですね。(アルピスタヒナコさん 50代・北海道 )
【情報提供・絵本ナビ】