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本書は、南宋時代の明州(今の浙江寧波)で刊行された『蘭渓和尚語録』(原文漢文)の現代日本語版である。
序文
1 常楽寺語録(上堂・小参)
2 建長寺語録(上堂・小参)
3 建仁寺語録(上堂・小参)
4 普説
5 法語
6 偈頌
7 頌古
8 佛祖讃
9 小佛事
跋文
解題
道の辺の花―蘭渓和尚と日本文化(彭丹)
この現代語訳を読めば、770年前の鎌倉時代に渡来したばかりの、中国南宋禅の生々しい息吹を感じるに違いない
(推薦文)
近年、日本の中世禅の形成に関して、さまざまな新資料が発見され、その多様な様態が明らかになっている。その中で、渡来僧として、宋の禅風をそっくり移植し、後代の禅宗を方向付けたのが、建長寺開山蘭渓道隆であった。その事績や思想を知るには、語録の解読が不可欠であるが、禅特有の漢文は難解で、研究が遅れていた。この度、彭丹氏の流麗な訳によって、全体を読めるようになったことは、まことに喜ばしい。法語に示された蘭渓の細やかな心遣いや人間性までもが、その訳文を通して生き生きと伝わってくるようだ。
末木文美士
























