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- 移民の政治経済学
-
- 価格
- 2,420円(本体2,200円+税)
- 発行年月
- 2018年01月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784560095911
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[BOOKデータベースより]
移民は商品ではない、生身の人間だ。労働市場に与えるインパクトから財政への影響まで、キューバ移民でハーバード教授が移民をめぐる通説を根底から覆す記念碑的著作。
第1章 イントロダクション
[日販商品データベースより]第2章 ジョン・レノンがうたった理想郷
第3章 米国における移民の歴史
第4章 移民の自己選択
第5章 経済的同化
第6章 人種のるつぼ
第7章 労働市場への影響
第8章 経済的利益
第9章 財政への影響
第10章 いったい誰の肩を持つの?
「移民」による移民論
本書は、ハーバード大ケネディスクールで20年にわたり移民経済学を研究してきた世界的権威による最新かつ最深の移民論である。著者自身、幼少期にキューバから移ってきた移民でありながら、移民に対する見方は慎重である。
一般に経済学者は貿易や移動の自由を支持する傾向が強い。社会的効率や経済効果といった観点から、開国や移民は全肯定される。それだけではない。さまざまな数式モデルや統計データを用いて、あたかもその推進が客観的な数字に基づいているかのように議論されるのだ。
しかし、労働経済学という視角から見たとき、事実は全く異なる様相を呈する。
まず、経済効果という観点で言うなら、移民には短期的な効果はない。とりわけ未熟な労働者を受け入れた場合は、福祉制度に深刻な打撃を与えてしまう。加えて、雇用を奪われる労働者から安く移民を雇う企業に莫大な富が移転するという事態も招く。
長期の効果もかなり心もとないものだ。それでも高技能から低技能まで、多様な移民を受け入れるのはなぜなのか? 移民を〈労働力〉ではなく〈人間〉としてみること。人文知としての経済学はここから始まる。