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[BOOKデータベースより]
大蔵省を退官後、次々と事業を拡大していった渋沢は五百を超える企業の設立にかかわり、近代日本の礎を築く。しかし、発展の一方で、さまざまな社会問題が持ち上がってきていた。その実情にいちはやく注目していた渋沢は、七十七歳を迎えた大正五年、ほとんどの事業から引退し、以降の人生を社会貢献に捧げる。格差社会、福祉問題、諸外国との軋轢など現代にも通じる多くの問題に「論語と算盤」の精神で渋沢は正面から立ち向かう。
第5章 すべては「民」の発展のために(東京高商の設立;利殖は二の次 ほか)
第6章 民間外交でみせた手腕(アメリカで原点に返る;民間外交は膠のごとく ほか)
第7章 「論語」を規範とした倫理観(田園都市の理想;女子教育への期待 ほか)
第8章 近代性に貫かれた家庭人としての渋沢(もうひとりの渋沢;明治実業家の光と影 ほか)