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[BOOKデータベースより]
一日のはじまり。この日常に不満はない、と、瑠璃子は思う。淋しさはたぶん人間の抱える根元的なもので、聡のせいではないのだろう。自分一人で対処するべきもので、誰かに―たとえ夫でも―救ってもらえる類のものではないのだろう。でも、と、聡の好きな桃をむきながら瑠璃子は考える。でもそれなら、春夫といるときに淋しくないのは一体どういうわけだろう。あんなにみちたりてしまうのは。
[日販商品データベースより]一緒に眠って、一緒に起きて、どこかにでかけてもまた一緒に帰る場所。そこには甘く小さな嘘がある。そして、その嘘がふたりの仲を支えている…。江國香織が贈る傑作長編。直木賞受賞後第一作。