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平氏一門によって一夜のうちに灰燼に帰した南都(興福寺・東大寺)は、誰の手によってどのようにして復興されたのか。朝廷・摂関家・幕府・寺家それぞれの思想や意図を明らかにするとともに、多くの作例から復興造像と仏師たちの関連性を探る。造像の担い手を運慶ら慶派中心で論じる従来の学説に一石を投じ、新たな鎌倉時代彫刻史の地平を広げる。
1 南都・京都・鎌倉―復興と朝廷・幕府・寺家(平安後期の南都;王法・仏法の交差点;寺家と勧進;復興の主役とその意図・思惑)
2 南都復興の経過(第一期―養和元年から大仏開眼供養まで;第二期―大仏開眼供養後から建仁の東大寺供養まで;第三期―元久元年から安貞元年まで;第四期―終盤の復興)
3 仏師たちの南都復興(第一期の仏師動向と仏師選定;第二期の興福寺における仏師動向と仏師選定;第二期の東大寺における仏師動向と仏師選定;第三期・第四期の仏師動向と仏師選定)
4 南都復興の造形世界(南都復興造像の評価史;南都復興造像の主要仏師とその評価;南都復興の造形世界)
平氏により灰燼に帰した南都はいかにして復興したか。朝廷・摂関家・幕府・寺家それぞれの思想や意図を明らかにし、多くの作例から復興造像と仏師たちの関連性を探る。新たな鎌倉時代彫刻史の地平を広げる1冊。
平氏により灰燼に帰した南都はいかにして復興したか。朝廷・摂関家・幕府・寺家の活動を解明し、復興造像と仏師たちの関連性を探る。