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[BOOKデータベースより]
明治三十九年(一九〇六)一月十五日、三十年連れ添った西村松兵衛に看取られて、お龍は龍馬のもとへ旅立った。そして生前の約束を守り、松兵衛は「贈四位阪本龍馬之妻龍子之墓」と刻んだ墓を建てた…。京都で出会い夫婦となった龍馬とお龍。だが多忙の龍馬には住む家もなく、時おり姿を見せる夫をひたすら待ちわびる日々を送っていたお龍に、突然、永別の日が訪れる。不遇の晩年を再婚の夫と送るが、終生、龍馬の妻であったことを誇りにひっそりと生きた。幕末維新の動乱の時代を駆け抜けた龍馬と、明治の世まで生きたお龍の愛と運命を描く長篇力作。