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[日販商品データベースより]
どん底を生き抜く人々の哀感と優しさを透徹した眼差しで描く珠玉の連作短篇。
怠け者の母親を内職で支える娘、盗みに手を染めた元大工、男を待ち続ける女……
江戸で生きづらくなった人が行きつく本所の、いわくつきの長屋。
盗みに手を染めた元大工の石蔵が、居酒屋で働く娘に惚れて足を洗いたいと思うようになり……(「ひと時雨」)。
料亭で女中をしている独り身のおたつは、亭主が酒豪だと嘘をついて、昼間から酒を買う……(「心恋」)。
店賃を調子よくごまかす善吉が、遺書をしたため行方不明になった。(「風穴」)。
15歳のおえんは、怠け者の母親を内職で支え暮らしていたが、ある日、お店者風の男に「お嬢さん」と声をかけられた。(「長屋すずめ」)。
ほか、江戸は本所の貧乏長屋を舞台にした、心揺さぶられる全七篇。
今、時代小説界で最注目の著者の新たなる地平。