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- 動物学者の戦争
-
海辺の畸人・阿部襄とその時代
青弓社
坂野徹
- 価格
- 3,740円(本体3,400円+税)
- 発行年月
- 2026年07月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784787221100

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[日販商品データベースより]
20世紀初頭に山形県に生まれ、仙台の東北帝国大学に学んだ動物学者・阿部襄。青森県浅虫の臨海実験所、日本統治下の南洋パラオ諸島、さらには帝国日本の傀儡国家・満州国の吉林へと活動の場を広げながら、海洋動物の研究に従事した。敗戦後は故郷に戻り、山形大学で教壇に立つかたわら、晩年まで平和運動に力を注いだ。
阿部は、貝類やナマズ、サンゴなどの研究を進める一方、満洲では軍の要請を受けて森林での動物調査にも関わった。また、動物文学に深く魅せられ、少年少女向けの科学読み物を数多く執筆するなど、研究者の枠にとどまらない多彩な知的活動を展開した。その独特の言動はしばしば畸人とも評されたが、同時に多くの人々から人格者として敬愛を集めた。
自然への飽くなき関心と文学への深い希求を胸に、帝国日本の膨張と崩壊という現実に、彼はいかに向き合ったのか。科学と文学、帝国と戦後、研究と社会運動――。そのはざまを生きた異色の動物学者・阿部襄。その知られざる生涯を通して、日本の知識人の可能性と葛藤を臨場感あふれる筆致で描き出す。