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「世界水準」の演劇の誕生
「世界水準」に達している日本の演出家は、鈴木忠志だけだ――
早稲田大学の学生劇団自由舞台から、
早稲田小劇場(その後SCOT)の結成、
水戸芸術館や静岡県舞台芸術センターの芸術総監督就任、
日本初の世界演劇祭「利賀フェスティバル」や
第9回シアター・オリンピックスの開催へ。
同世代の評論家・劇作家として併走してきた著者が、
鈴木忠志のこれまでの活動と、
東西の古典劇や歌謡曲を再構成した独創的な作品を、
時代背景とともに精緻に分析、
「世界認識の媒介」あるいは
「世界批評」「世界変革」としてのありようを剔出する。
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