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[BOOKデータベースより]
人生に絶望し、死を望んだ少年が出会ったのは、太平洋戦争で9回特攻し、9回生きて帰ってきた実在の特攻隊員だった。非情な命令に負けず空を飛び続けた男と、教室で戦った孤独な少年の物語。
[日販商品データベースより]終わらないいじめ。理解されない苦しみ。人生に絶望し、自殺を考える少年・萩原友人。彼が出会ったのは、太平洋戦争時、9回にも及ぶ特攻から生還を果たした佐々木友次さんだった。「どうして、そんなに苦しい状況で、“生きよう”と思い続けられたんだろう」佐々木が所属した万朶隊の物語、そして佐々木自身の言葉を前に、友人の傷ついた心は少しづつ前を向き始めるが……。
2015年10月。中学2年生の萩原友人は、伯母の住む札幌を訪れる。それはいじめられる日々からの束の間の逃避であった。友人はひょんなことから伯母の勤務する病院に神風特攻隊の有名人・佐々木友次が入院していることを知る。
いじめの苦しさから逃れるため、自殺を試みるも思いとどまった友人は、伯母の勤める病院に向かい、佐々木の病室を見つける。佐々木は9回特攻に出撃し、9回とも生還したのだという。特攻隊と佐々木に関心を持った友人は、古本屋で『陸軍特別攻撃隊』を手にする。そこに書かれていたのは、敵艦への体当たりという任務を負った万朶隊の物語であった。