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[BOOKデータベースより]
人間とは何か。それをずっと考えながら、日本で、アフリカで、チンパンジーと寄り添うようにして研究を続けてきた。彼らには人間の言語のようなことばはない。けれども、彼らなりの心があり、ある意味で人間以上に深いきずながある。人間の体が進化の産物であるのと同様に、その心も進化の産物だ。人間にもっとも近い進化の隣人を深く知ることで、人間の心のどういう部分が特別なのかが照らしだされ、教育や親子関係や社会の進化的な起源が見えてくる。この本では、チンパンジーの研究を通してたどりついた「人間とは何か」の答えをお話ししよう。
プロローグ―心、ことば、きずな
第1章 心の歴史学
第2章 生活史―人間は共に育てる
第3章 親子―人間は微笑み、見つめ合う
第4章 社会性―人間は役割分担する
第5章 道具―認識の深さ
第6章 教育と学習―人間は教え、認める
第7章 ことばと記憶―トレードオフ
第8章 想像するちから―絶望するのも、希望をもつのも、人間だから
長めのエピローグ―進化の隣人に寄り添って