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[日販商品データベースより]
沖縄戦では多くの住民が軍と戦時行政によって戦場に動員され命を落とした。しかし、沖縄戦における戦時行政は、罪として裁かれることなく、戦後日本社会では責任がほとんど問われてこなかった。それどころか当時の島田叡知事は、軍命よりも住民保護を優先し命を捧げて県民に寄り添ったという「救世主」島田叡の歴史的叙述(語り)も、教科書や映画で広く浸透しており全国の小中高において「平和教育」として教えられており、戦時行政の戦争責任を問う教育実践はほとんどない。研究においても、2023年の川満・林の著作が出るまでほとんどその戦争責任を問う声はなかった。本書は、この責任回避の構造を「無責任の体系」として捉え、制度・記憶・教育の観点から分析するものである。
沖縄戦では軍及び政治行政によって、食料は安全が保障されない強制疎開や逆に可動力のあるものを未成年や高齢者女性を含めて戦闘力として戦場に動員した。最も重要な基本原則である「軍民分離の原則」を完全に無視し「軍民共生共死の一体化」を進めて文民保護義務や未成年保護義務に違反する行為が多数行われ、また従わないものや非協力的なものはスパイ容疑でその場で殺害されたことも多数にのぼる。しかし戦後日本では、それらの行為が戦争犯罪として裁かれることはなく、国家責任も十分に問われてこなかった。