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[BOOKデータベースより]
分断か、統一か、それとも併存か?「一つの中国」をめぐる対立の起源と台湾海峡の現状維持の固定化のプロセスを、複数の外交史料や「蒋介石日記」などをもとに立体的に論じる。第二次世界大戦後、ヨーロッパで始まった冷戦はアジアへ飛び火し、朝鮮半島では熱戦というかたちで展開した。そうしたなか、国共内戦に敗れた国民党の蒋介石は台湾に逃れ、「大陸反攻」をめざした。他方、毛沢東の中国は「台湾解放」を掲げ、国府が実効支配する大陸沿岸諸島への攻撃を仕掛け、その過程ではアメリカによる核の使用さえ検討された。その間、アメリカは、中国やソ連との対立を回避しつつ、台湾政策を転換し、蒋介石政権との関係を組み替えていく。本書は、冷戦下の台湾海峡危機に焦点を当て、米台関係の形成と転換の過程を立体的に描く。
序章 歴史としての台湾海峡危機
[日販商品データベースより]第1章 冷戦と台湾
第2章 台湾海峡の中立化解除―「解き放し」政策の虚実
第3章 第一次台湾海峡危機 一九五四〜五五年―米華相互防衛条約の形成
第4章 大陳島からの撤退―表面化するアメリカと台湾の矛盾
第5章 第二次台湾海峡危機 一九五八年―金門島再砲撃
第6章 第二次台湾海峡危機の変容―中ソ関係の悪化
第7章 失われた戦機―未完の台湾海峡危機 一九六二〜六五年
終章 台湾海峡における現状維持の形成
1949年まで続いた国共内戦の末、毛沢東率いる共産党が北京に政権を樹立し、敗北した〓介石の中華民国国民党政府は台湾に逃れた。互いに正統性を主張しあう中国と台湾の間で、台湾海峡は政治的にも軍事的にも今日まで対立の火種になってきた。
戦後から現在まで数度の「台湾海峡危機」が生じたが、とりわけ1950年代に二度にわたって起きた危機は、中国と台湾の間の軍事的な緊張状態にまでいたった。その主な舞台となったのが、国府が保有していた金門・馬祖島などの大陸沿岸諸島である。
だが、冷戦のさなかにあっても、これらの危機が、中国と台湾の間はもとより、アメリカと中国の間、さらにはアメリカとソ連の間で、直接的な軍事衝突などへ発展することはなかった。
当時、米ソの冷戦構造が本格化するなかで、「一つの中国」をめぐる対立の起源はどこに求められるのか? また台湾海峡の現状維持という固定化のプロセスはいかに形成されてきたのか?
本書は、米国側史料はもとより新たに公開された台湾側史料を多数用いて、アメリカと台湾(米華)の関係を主軸に台湾海峡を挟んで中国と台湾の対立と分断が固定化されていく過程を描き、今日まで続く中国と台湾の対立の構図を明らかにする。