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[日販商品データベースより]
何も起こらなかった日が人生のほとんどだった
――名もなき日常に、静かな物語がある。
人生の大半は、ドラマのない時間でできている。
カレンダーにも日記にも残らない、
「何も起こらなかった日」――。
この写真集は。特別な出来事も、感情の高まりも、
善悪の判断すら伴わない「無記の時間」に焦点を当てた作品群。
朝起きて、食べ、働き、眠る。
誰にも語られず、記録にも記憶にも残らないまま
静かに過ぎていく、無数の平凡な時間。
それらは一見すると取るに足らないものに見えるかもしれない。
しかし、実はそうした時間こそが
私たちの人生の「中心」を形づくっている。
本書に収められているのは、
劇的でも説明的でもない、日常の断片的な風景だ。
カラーとモノクロ、明確な描写と曖昧な描写、
重ね合わせ、反転、ぼかし、歪み、抽象化――
多様な表現手法によって、
見る人の記憶や感覚と静かに共鳴するイメージが構成されている。
白飛びや黒つぶれ、ブレやノイズも、「失敗」ではなく、
人間の記憶の曖昧さや忘却、不完全さを映し出す表現としている。
何も起こらなかった日々は、
無意味なのではなく、むしろ人生を支え、回復させ、
創造性を育む土台なのかもしれない。