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営業に「センス」はいらない
SBクリエイティブ あさひ
点
キーエンスの誰でも売れるすごい仕組み。7つの質問で「買わない理由」をあぶり出す。「自分」ではなく「製品」に語らせて顧客の心をつかむ。顧客の「本気度」を目利きする魔法の質問とは?
第1章 キーエンスという「怪物」の正体第2章 才能を凌駕する「3つの型」第3章 凡庸脱却のためのセールスフィロソフィー第4章 「即決」をたぐり寄せる現場の「微差力」第5章 脳内をハックする「質問技術」第6章 「圧倒的量」をこなすための「物理学」第7章 合理的に感情をデザインするための営業心理学第8章 上司たちが残した「5つの金言」
キーエンスの誰でも売れるすごい仕組み■営業は「才能」か、「技術」か。畏怖すら覚えた「異次元」との遭遇「ここは異次元だ」キーエンスに入社し、過酷だと噂された半年間の研修を終え、初めて営業の現場に立った日。私の胸を貫いたのは尊敬でも憧れでもなく、畏怖に近いほどの衝撃でした。●プライドが砕かれた過酷な研修新卒で右も左もわからぬまま飛び込んだ私を待っていたのは、想像を絶する研修でした。毎朝、前日の学習内容がテストとなって配られます。そしてテスト終了後、ほどなくして同部署の新入社員の点数と順位が公開発表されるのです。業界の専門用語や商品知識を徹底的に分解して叩き込む基礎テスト、担当製品の理解度を問う技術テスト……。同期の点数が冷徹な事実として表示される日々。「競争心をあおられる」などという生やさしいものではありません。自分の現在地が、プライドが、言い訳の余地なく白日の下に晒さらされ続けるのです。物覚えの悪い私は必死でした。というより、狂気に近かったでしょう。毎晩、同期が寝静まった寮の中で一人、配布されたマニュアルのページをめくり、内容を脳に刻み続けました。その執念が実り、研修の基礎テストでは1位を獲得できました。そのときはほんの少し報われた気がしましたが、研修のクライマックスで実施されたロールプレイング大会ではあっけなく予選敗退。シミュレーションしていた内容とは異なる質問を受けて頭が真っ白になり、準備していた言葉も喉に張り付いて出てこなかったのです。知識だけでは勝てない。営業とは準備した手札で戦うだけでなく、その場の会話の中で顧客の心を動かすことなのだという残酷なまでの現実を、私は同期の前で叩きつけられました。しかし、本当の衝撃はその先に待っていました。●数字が支配する「究極の営業環境」 配属された営業所で私が見たのは、もはや「洗脳」と呼ぶべきレベルにまで純度が高まった、全社員の数字への圧倒的な執念。そして、その執念を結果へと変える、緻密に構造化された究極の営業環境でした。全営業パーソンの電話件数、通話時間は、まるで株価のようにリアルタイムで映し出されます。「誰が」「いつ」「どの企業の」「誰と」「どんな話をしたか」――そのすべてが一元管理され、営業所内でリアルタイムに確認できます。ある担当者が「A社の佐藤様」にアポイントを取れば、その情報が即座にシステムに反映され、他事業部の営業パーソンはその状況を把握し、「同席して一緒に提案させてほしい」や「この資料を展開しておいてくれ」などと効率化のアプローチを設計できるのです。そこには組織として売上を最大化するための、最も合理的な動きが繰り広げられていました。
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又吉直樹
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[BOOKデータベースより]
キーエンスの誰でも売れるすごい仕組み。7つの質問で「買わない理由」をあぶり出す。「自分」ではなく「製品」に語らせて顧客の心をつかむ。顧客の「本気度」を目利きする魔法の質問とは?
第1章 キーエンスという「怪物」の正体
[日販商品データベースより]第2章 才能を凌駕する「3つの型」
第3章 凡庸脱却のためのセールスフィロソフィー
第4章 「即決」をたぐり寄せる現場の「微差力」
第5章 脳内をハックする「質問技術」
第6章 「圧倒的量」をこなすための「物理学」
第7章 合理的に感情をデザインするための営業心理学
第8章 上司たちが残した「5つの金言」
キーエンスの誰でも売れるすごい仕組み
■営業は「才能」か、「技術」か。畏怖すら覚えた「異次元」との遭遇
「ここは異次元だ」
キーエンスに入社し、過酷だと噂された半年間の研修を終え、初めて営業の現場に立った日。私の胸を貫いたのは尊敬でも憧れでもなく、畏怖に近いほどの衝撃でした。
●プライドが砕かれた過酷な研修
新卒で右も左もわからぬまま飛び込んだ私を待っていたのは、想像を絶する研修でした。毎朝、前日の学習内容がテストとなって配られます。そしてテスト終了後、ほどなくして同部署の新入社員の点数と順位が公開発表されるのです。業界の専門用語や商品知識を徹底的に分解して叩き込む基礎テスト、担当製品の理解度を問う技術テスト……。
同期の点数が冷徹な事実として表示される日々。「競争心をあおられる」などという生やさしいものではありません。
自分の現在地が、プライドが、言い訳の余地なく白日の下に晒さらされ続けるのです。
物覚えの悪い私は必死でした。というより、狂気に近かったでしょう。毎晩、同期が寝静まった寮の中で一人、配布されたマニュアルのページをめくり、内容を脳に刻み続けました。その執念が実り、研修の基礎テストでは1位を獲得できました。
そのときはほんの少し報われた気がしましたが、研修のクライマックスで実施されたロールプレイング大会ではあっけなく予選敗退。シミュレーションしていた内容とは異なる質問を受けて頭が真っ白になり、準備していた言葉も喉に張り付いて出てこなかったのです。
知識だけでは勝てない。
営業とは準備した手札で戦うだけでなく、その場の会話の中で顧客の心を動かすことなのだという残酷なまでの現実を、私は同期の前で叩きつけられました。
しかし、本当の衝撃はその先に待っていました。
●数字が支配する「究極の営業環境」
配属された営業所で私が見たのは、もはや「洗脳」と呼ぶべきレベルにまで純度が高まった、全社員の数字への圧倒的な執念。そして、その執念を結果へと変える、緻密に構造化された究極の営業環境でした。
全営業パーソンの電話件数、通話時間は、まるで株価のようにリアルタイムで映し出されます。
「誰が」「いつ」「どの企業の」「誰と」「どんな話をしたか」――そのすべてが一元管理され、営業所内でリアルタイムに確認できます。
ある担当者が「A社の佐藤様」にアポイントを取れば、その情報が即座にシステムに反映され、他事業部の営業パーソンはその状況を把握し、「同席して一緒に提案させてほしい」や「この資料を展開しておいてくれ」などと効率化のアプローチを設計できるのです。
そこには組織として売上を最大化するための、最も合理的な動きが繰り広げられていました。