- 無常の時空
-
中世文学の思索と表現
岩波書店
木下華子
- 価格
- 11,000円(本体10,000円+税)
- 発行年月
- 2026年02月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784000022361

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[BOOKデータベースより]
「無常」には、本来性を回復させ、理想的な新しさをつくり出す力が宿っている。危機と荒廃の時代において、なぜ中世人は創造性の発露を模索し続けたのか。その思索と表現の探究から、「無常」の観念が根底から捉え直される。「無常」のもとでの創造的営為を多角的に描き出し、中世文学研究に新たな地平を切りひらく論文集。
序章 中世文学像の探求
[日販商品データベースより]第一部 鴨長明の危機意識―規範が失われる時(「勝他名聞」と陰徳―『発心集』「連花城入水事」;遷都の「不思議」―『方丈記』「都遷り」;「濁悪世」の祈りと希望―『方丈記』「養和の飢饉」;災害の因果を断ち切る―『方丈記』「元暦の大地震」)
第二部 帝王・後鳥羽院の理想―自明性の解体のなかで(理想の構築―『千載和歌集』の企み;創出される聖代―『源家長日記』の後鳥羽院像;治天の君と賞罰―源具親召籠事件)
第三部 遁世者たちの移動と思索―拠り所としての過去を求めて(和歌と巡礼―能因・西行・長明の系譜;空海の跡をたずねる西行―『山家集』中国・四国関連歌群;仮構された「私」の流離―『東関紀行』;古典からの自己表出―『海道記』)
第四部 「無常」からの創造―過去と将来を繋ぎ合わせる(「跡」の視界―重なり合う時間;「廃墟」の時間軸―変容する景、歌枕の記憶;「無常」の世の新しき住居論―『方丈記』;「荒廃」の内なる理想―『徒然草』)
終章 新しさを生む古典
「無常」には、本来性を回復させ、理想的な新しさをつくり出す力が宿されている。危機と荒廃の時代において、創造性の発露を模索し続けた中世人の思索と表現を剔出することで、「無常」の観念を捉え直す。「無常」のもとに創造的営為にいそしむ人々を描くことで、新たな中世文学像を追究してきた著者の論考を集成する。