- 中国現代哲学の探究
-
関西大学出版部
吾妻重二
- 価格
- 5,500円(本体5,000円+税)
- 発行年月
- 2026年02月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784873548098

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[BOOKデータベースより]
中国の現代哲学はどのような軌跡をたどったのか。民国期から人民共和国期に至る中国哲学の歩みを馮友蘭、熊十力、瞿世英(菊農)、『哲学評論』、中国哲学会、ジダーノフ理論を柱に探究する。救国と啓蒙、統制と自由、政治と学術の間で思想家たちは苦闘し創造する。
1 民国期における哲学界(中国における非マルクス主義哲学―「新儒家」と「文化熱」をめぐって;近代中国におけるアカデミー哲学の成立―『哲学評論』と中国哲学会;瞿世英(菊農)ノート)
[日販商品データベースより]2 馮友蘭(馮友蘭―中国哲学の近代的理論化;〈新理学〉の形成―馮友蘭と新実在論;『馮友蘭自伝―中国現代哲学者の回想』訳注解説;馮友蘭年譜・著述目録稿(一八九五‐一九四八);馮友蘭著作目録)
3 熊十力(『新唯識論』訳注解説―仏教哲学の中国的止揚;民国期中国における「哲学」と「玄学」―熊十力哲学の射程;熊十力の仏教唯識学批判 郭斉勇 吾妻重二訳)
4 現代中国の学術(清華大学の国学研究百年(陳来);北京大学の中国哲学研究概況)
5 人民共和国期の哲学(ジダーノフ理論と現代中国―中国哲学研究を中心に)
これまで私は中国現代哲学の研究を断続的に行なってきた。本書はそれを一書にまとめたものである。
本書をまとめようと考えたのは、近年、若手研究者の方々が馮友蘭や熊十力について論じ、学会で私がその司会者やコメンテーターを務めたのが直接のきっかけである。その準備をする中で、かつて書いた旧稿を読み返してみると、それらがなお一定の価値を持つように、くだいていえば「あまり古びていない」ように、思われたのである。もしそうであれば、それは中国現代哲学の研究がここ三、四十年ほどの間、十分進展してこなかったのが一因であろう。少なくとも日本ではそうであったと思われる。
そこで従来の関連旧稿を集めてみると一定の分量になった。そして、この機会にこれまで気にかかっていたテーマ――瞿世英とジダーノフ理論――につき新たに文章を書き起こし、一応の体裁を整えることにしたのである。もちろん本書は中国現代哲学の全体を覆うものではなく、体系的な著作でもない。私なりの関心に沿ってこの分野を探索してきた結果であって、民国期以降、現在に至る中国現代哲学のありようを少しでも照射できればと考えた次第である。書名に「探究」と題したのはそのためである。(「はじめに」より)