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[BOOKデータベースより]
“病は気から”を解き明かす、神経免疫研究の革命。今世紀に入り、脳と免疫系の〈対話〉のしくみが見えてきた。免疫学の世紀の「心身一元」の医科学を切りひらく研究最前線。2024年英国心理学会ポピュラーサイエンス・アワード受賞作。
第1部 開かれた心(二つの系の物語 神経内科学と免疫学がどのように成長し、どのように疎遠になったのか;壁にあいた抜け穴 見えない解剖学的構造と隠れた生理機能が医学をどう変えつつあるか;病気の感覚 心が免疫防御の一部をなすとはどういうことか;スーパーシステムの物語 心と身体と世界の新しい見方;微生物に操られる 腸に宿る無数の細菌がいかに選択や気分、行動に影響を及ぼすか)
[日販商品データベースより]第2部 万物がばらばらになる(友軍砲火 免疫系がおかしくなったとき;心が炎症を起こす 炎症と抑うつ状態;思考が火をつける 心が免疫に影響するしくみ;無主の地;戦いの代償 慢性炎症とそれがもたらすもの)
第3部 防御のシステムを再構築する(抗炎症生活;食べる;遊ぶ;好きになる)
今世紀に入ってようやく、<病は気から>の背後にあるしくみが、劇的に明らかになりつつある。私たちの脳は、免疫系と絶えず情報をやりとりし、協働で心身の健康を形作っているのだ。
「免疫」は従来、たんに病原を排除するしくみと捉えられがちだった。また脳は、「血液脳関門」があるせいで、免疫が関わることのできない臓器と見なされてきた。ところが、いまや脳(心)と免疫系の<対話>のルートが発見され、脳が身体の内部を知覚する「内受容感覚」の研究も進んで、医科学の最前線を切りひらいている。
どうして脳は、体に生じた炎症を記憶したり再発させたりできるのか。逆に免疫の働きは、抑うつや精神の病を引き起こせるのか。関節炎の薬はそれを癒せるのか。心や行動は腸内微生物叢にどう影響されるのか――。そんな新しい問いに挑む神経免疫研究の現在地を、その大きな可能性も含めて、ライマン博士が丁寧に案内する。
この分野の進展は、心身二元論に対する切実な挑戦でもある。身近な病気の理解をアップデートするだけでなく、慢性疾患や精神疾患をめぐるこれまでの医療を再考・再設計する契機だと著者は説く。心身一元の、新たな医科学への呼び声となる書だ。