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[BOOKデータベースより]
第1部 導入(チューリングの独創的論文;生い立ちと人物像;時代背景;学術界の動向;チューリング機械の構想にいたる天才的思考;原論文の紹介;論文の評価;競争と協力―コンピュータの実現;名誉と不名誉)
[日販商品データベースより]第2部 訳と説明(計算機械;定義;計算機械の例;短縮した表;計算可能な列の数え上げ;万能計算機械;万能機械の詳細な記述;対角線論法の応用;計算可能な数の広さ;計算可能な数の大きな集合の例;決定問題への応用;付録 計算可能性と実際に計算できること)
計算の可能性と限界を明らかにし、コンピュータの理論的基礎を創った画期的な論文の実像を求めて、各節を丁寧に読み解き翻訳して説明。また導入として背景から評価までを解説。
チューリングは1936年に発表した論文「計算可能な数について」のなかで、計算することの可能性と限界を明らかにし、現代のコンピュータの理論的基礎を創った。論文はチューリングが人工知能を考え始めた原点でもある。この論文はその重要性にもかかわらず、計算のための機械の記述などに多くの誤りが含まれていることなどから、あまり読まれていない。本書は原論文の誤りのヴェールを取り除き、論文の本来の姿(実像)を読みやすい形で紹介することを目指した。
第1部は導入として、論文の背景や及ぼした影響について説明した。はじめにチューリングの生い立ち、論文のきっかけを作った当時の数学界の状況などを概観した。そして論文の概要を、考え方を中心に紹介した。特に、チューリングが提案した機械(チューリング機械)は、その万能型も含めて、原理はとてもやさしいことを示した。また、論文の成果について、学問の面では、計算できることについてのチャーチ‐チューリングの提唱や言語(文法)と機械の関係についてのチョムスキーの階層の中での重要な位置付けなどを、また技術面では、コンピュータの原理の発明などを述べた。さらにチューリングを含めたパイオニア達の競争と協力により、世界の最初期のコンピュータがどのように生まれたかを詳しく跡付けた。
第2部が翻訳と説明になる。訳文は、理解しやすく読みやすいものにすることを目指した。特に論文中の誤りは本来の内容となるように修正を加え、論文の元の記述との対比を修正表として示した。また、論文中の使用文字や詳細構成について、読みやすくする工夫を施した。内容の理解を助けるための説明を節ごとに加えた。計算する機械の動作などについては図表を用いて補足した。論理式を使った記述やラムダ計算を用いた証明などについて、詳細を補った。