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[日販商品データベースより]
全国の「女工」を中心に広く読まれた女性向け修養雑誌から浮かび上がるもう一つの近代日本の精神史。
昭和日本の「社会教化」を旨として社会教育、修養運動において大きな足跡を残した後藤静香(1884-1969)の希望社。多くの定期刊行物を直接販売したその活動は、中高等教育の機会をもてえなかった戦前の膨大な社会層に向け、共同で読書をする場を作り、多大な影響力をもった。
最盛期には百万部を誇った、多種にわたる希望社の定期刊行物の中でも、最も多くの部数を誇った『泉の花』。(製糸女工に対する読書調査では、『キング』の部数すら上回っていた記録が残る。)
大規模機械工場による紡績業が飛躍的に発達した大正末から昭和、閉鎖的な現場での労働に従事するしかなかった女性労働者たちの支えとなった本誌は、空白となっているノンエリート層の精神の営みを伝える。
社会福祉史・社会教育史・文化史・女性史・地域史など、多様な学術領域にて活用される資料群がここに!