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[BOOKデータベースより]
乳幼児期に張った「自我」の根っこは未来に続く。OMEP(世界幼児教育・保育機構)「ESD大賞」受賞(2024年)への軌跡。
第1章 パイオニアキッズの歩み(ローマは一日にして成らず(Rome wasn’t built in a day.);保育環境によって子どもの自然感覚は変化する;百聞は一見に如かず ほか)
[日販商品データベースより]第2章 パイオニアキッズが紡ぐ「学びの物語」(春1 アリの巣をつくってみよう(菊野台園・佐藤佳那美);春2 ツバメが街にやって来た(西野川園・清水優);春3 園庭での田んぼ活動(前編)(つつじヶ丘園・福田紗千) ほか)
第3章 物語から考える持続可能な未来の幼児教育(自然のなかでの、世界との豊かな出合い;対話を通して見えてくる自然界のつながり;つながりの探究から自然循環の気づきへ ほか)
「子育ち」は自然とともに!野外活動を基本とする保育実践、
世界幼児教育・保育機構「ESD大賞」受賞(2024年)への軌跡
「子育て」と「子育ち」の違いは何だろうか。保育者も保護者もふつうは「子育て」という言葉を使う。だがその結果、大人は子どもに何かを「教えよう」としてしまう。当の子どもたちは、「ほかにもっとやりたいことがあるのに」と思っていることだろう。
東京都調布市と狛江市にある保育園「パイオニアキッズ」では、子どもたちとともに野や森に出かけて探索を行うのを活動の基本としている。野外に出ると、野鳥の飛来、樹木の芽吹き、小さな生きものとの出合い、梅雨の匂いなどから、四季の変化を五感で感じとることができる。野外活動をすれば必ず保育者が意図した成長が達成される、ということではない。保育者は、子どもたちが自らの興味関心を軸に世界を拡げていき、自分なりの学び方を身につけると信じてそばにいるだけだ。これこそが「子育ち」なのではないだろうか。
自然はいつも多様な学びの機会を提供してくれる。とくに「二十四節気七十二候」という日本特有の暦は、四季折々の「移ろい」に気づくキッカケを与える。東京のような大都市であっても、豊かな自然の変化が子どもたちの感覚を刺激し、自分の頭で考えて探索するよう促してくれる。自然の中で過ごす活動には、一般的な保育とはひと味もふた味も違う魅力があるようだ。
本書の共編者・光橋翠さんのすすめもあって、「パイオニアキッズ」の日常をもとにした論文を用意し、世界幼児教育・保育機構(OMEP)のESDアワード2024に応募したところ、栄誉なことに大賞を受賞した。それに勇気を得て、私たちの取り組みをより多くの人に知ってもらうべく、本にまとめることにした。本書では、「パイオニアキッズ」の子どもたちが季節ごとの自然に触れながら変わっていく姿を詳しく紹介している。そこに「子育ち」としての保育の真髄を読みとっていただければ幸いである。