- ネアンデルタール人再発見
-
科学が再構築した新しい人類史
創元社
ディミトラ・パパギアーニ マイケル・A.モース 篠田謙一 武井摩利- 価格
- 5,280円(本体4,800円+税)
- 発行年月
- 2025年07月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784422430669
[BOOKデータベースより]
タイトルに「ネアンデルタール人」を含む本のほとんどは、ネアンデルタール人を歴史の中に正当に位置付けることなく、単に特徴を羅列し、主要な遺跡をリストにまとめ、それから本題である「彼らに取って代わった種」について語り始めているように思える。私たちは、ネアンデルタール人の本を書きたいと考えた。長い研究の歴史で付与された誤った役回りに囚われることなく、ホモ・サピエンスの登場によってもそう簡単に視点がぶれることのない本、簡単に言えば、ネアンデルタール人そのものについてのみ記された本を構想したのである。(著者による本書「序」より)
第1章 ネアンデルタール人は、長い間過小評価されてきた
第2章 最初のヨーロッパ人 100万年前〜60万年前
第3章 寒さに打ち勝った人々 60万年前〜25万年前
第4章 ネアンデルタール人の登場 25万年前〜13万年前
第5章 孤立の終わり 13万年前〜6万年前
第6章 ネアンデルタール人、終末へ向かう 6万年前〜2万5000年前
第7章 今も私たちとともに?
私たちのDNAには、ほんの少し、ネアンデルタール人に由来する部分が混じっている。ネアンデルタール人が絶滅して4万年が経つが、私たちの中に彼らの遺伝子が受け継がれているということは、ネアンデルタール人が完全に消え去ったわけではないということだ。2010年に初めてネアンデルタール人のゲノムが発表されて以来、ネアンデルタール人についての、そして彼らと私たちの関係についての理解は劇的に変化した。かつてはネアンデルタール人は単純で残忍だという固定観念があったが、考古学者と分子生物学者による近年の新事実の発見によって、従来とは異なる、より私たちの身近に感じられる「像」が描かれるようになった。ネアンデルタール人は死者を埋葬し、病人の世話をし、洞窟の壁に顔料でペイントまでしていた。今や私たちは、DNAの研究を通じて彼らのヨーロッパでの進化やアジアでの移動の様子を追跡し、断片的な情報をつなぎあわせて、彼らがどのように生き、どのように死んでいったかを驚くほど詳細に推測できる。
本書には、魅力あふれる「私たちホモ・サピエンスの親戚」に関する最先端の研究が紹介されている。たとえば、現生人類や最近になって発見されたデニソワ人との交雑について、彼らの社会的行動について、そして私たち自身の健康にも影響を及ぼしている可能性のある彼らから受け継いだ遺伝子について、などだ。私たちとネアンデルタール人の相違点と類似点を直視することで、本書は「ヒトであるとはどういうことか」という人類最大の疑問に取り組んでいるのである。
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