- 国劇 組踊
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- 価格
- 3,080円(本体2,800円+税)
- 発行年月
- 2025年04月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784899824824
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[日販商品データベースより]
令和の世へ、琉球の芸能をこよなく愛した三線演奏家が贈るメッセージ。
18世紀初頭に始まったという沖縄の芸能「組踊」は唱えと音楽と踊りからなる歌舞劇で1972年に国の重要文化財に指定され、2010年にはユネスコ無形文化遺産となった。
その組踊が「国劇」と称されていた時代に組踊をはじめとした伝統芸能の未来を案じた三線演奏家の著作集。
著者は1915 年(大正4)、金武良仁、伊差川世瑞らとともに沖縄音楽最初のレコードを出し、1936 年(昭和11)6 月、琉球芸能の東京・大阪公演に参加して音楽を担当。著書に『三味線宝鑑』(1954)などがある。
死後半世紀を過ぎて刊行される残された自筆原稿や新聞・雑誌に掲載された原稿をまとめた著作集。
*第二弾『琉楽・三味線』、第三弾『瑞泉庵の日々』発刊予定
●本書「解題」(田場裕規)より抜粋
古典とは何か。古典文学、古典芸能等、古典を冠した用語には、価値観を統合する意識とともに、次世代に継承することへの情熱が見出される。古典化は、価値と継承に対する人々の意志として理解することができる。文学も芸能も、出現したときは、イマの文学であり、イマの芸能であった。しかし、時の流れの中で、価値が見出され、敬意と愛情をもって次世代へ継承されていくうちに、古典化されていく。古典とは、単に古いもののことを指さない。長い時間をかけて、人々の価値観が形式となって現れ、その形式に敬意と愛情を見出すことによって出現したものといってよいだろう。
「琉球古典芸能大会」は、歌三線のみが古典を意識していたと考えても良いかもしれない。とりわけ、池宮喜輝は、歌三線の心を組踊に見出していた稀有な芸能家だった。本書には、池宮が、古老や師匠方の口碑や実演場面で定着していった型などについて、細かな注釈とともに収載されている。それは、組踊への敬意と愛情が池宮をつき動かしたと言っても過言ではない。「琉球古典芸能大会」は、まさしく、組踊の古典化の画期であったことを裏付けるものである。