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[日販商品データベースより]
書物は書物を生んだ社会の動きを反映している。あまりにも当然のことだが、しかし従来の書物研究は、説話、軍記物といったジャンルに分断されて、書物間の有機的な関係を十分捉えることができなかった。
中世の多くの書物は作者や成立年代がわかっていない。知られている場合にも、鵜呑みにすることはできない。この書物を著したのは誰か。ジャンルを超えて同時代の史料を渉猟し、関連しそうなものを読み合わせてみる。そこに歴史学の方法を駆使して、作者像に迫っていく。スリルに満ちた謎解きだけには終わらない。本書は、書物の帯びている世界、中世の知の体系・ネットワークを鮮やかに浮き彫りにする。卓抜な構想力で知られる著者の真骨頂というべきだろう。
大陸文化の受容として始まった日本の書物文化が独自の枠組みを整える院政期から、鎌倉時代後期の書物世界の再編、読者・観衆の誕生まで。『院政期社会の研究』以来、『平家物語、史と説話』『吾妻鏡の方法』『武士と文士の中世史』『明月記の史料学』等々の著書へ、そして多数の編著へと継続されてきた著者の年来の研究成果が、本書に惜しげもなく注ぎ込まれている。見事に書き下ろされた、文学・歴史の領域に架橋する画期的《書物史》。