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[日販商品データベースより]
今日のさまざまな統計手法や推定量はなぜ作られ、どのように確立したのか……
それぞれの概念が発見・発明から現代の理論にまで確立されてゆく過程を、原著論文からの引用や数式を数多く交えて、具体的かつ詳細に示すことにより、臨場感のある歴史の歩みが浮かび上がる。
数学と統計学の歴史や哲学的な論争を紹介する本書は、数理統計に関わる研究者や教育者にとって優れた参考書であり、統計的推測に関心をもつ読者にとっても有用な手引書となる。
本書では、現代における数理統計学の礎を築いた巨人たちがぶつかりあい、自分たちが考える確率とは何か、誤差とは何か、誤差を含むデータから正しく推論するためにはどうしたらよいか、などの論争から、彼らが何を思い、何を考え、何を目指したのか、が詳細に示される。
確立された統計的手法というものは、洗練されている反面、隙がなく無味乾燥としている。しかし、歴史的な経緯をたどれば、それぞれの手法や概念の定義が、もともとは不完全で、証明もされておらず、どのように解釈すればよいのか、混乱とともに生まれてきたことがわかる。斬新なアイデアであるほど、同時代の研究者からの反発や批判にさらされるが、それらの風圧のなかで研究者たちは自らの観念と正しさを主張することによって、現代の確立された姿に磨き上げられていく。たとえば、最小二乗法の確立、検定の発明、無作為化の有用性などが形作られてゆく様は感動すら覚える。
翻訳にあたって、訳者による注釈を豊富に追加し、歴史を追えるように人物と用語の索引を構成した。さらに、翻訳書独自の付録として人物年表をつけ、人物の時代関係や統計概念の推移が一望できるようにしている。
【本書で扱う主なトピック】
・ラプラスは確率をどのように捉え、どのように中心極限定理を証明したのか
・ガウスとルジャンドルが周囲の人を取り込みながらお互いに主張しあった最小二乗法についての先取権論争
・ゴルトンがどのように回帰という概念にたどり着いたか
・ピアソンがカイ二乗分布を発見し、フィッシャーとの論争のなかで自由度の概念が生まれた経緯
・ゴセットはどのようにt分布を導出したのか
・フィッシャーは確率とはどのようなものであり、どのようなものではないと考えたのか、多くの人との論争は何を論点にしていたのか、そしてネイマン-ピアソンとの論争において両者は検定に何を求めたのか
・逆確率や等確率の原理(無差別の原理)をラプラスが利用して以来、長い歴史の中で支持と批判が繰り返され、その結果、どのような信念のもとでベイズ統計学が形成されていったのか
[原著]Classic Topics on the History of Modern Mathematical Statistics: From Laplace to More Recent Times, Wiley, 2016