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[BOOKデータベースより]
古典たる古歌を自身の歌に摂取し、新たな和歌を創造する技法、本歌取り。藤原定家が『近代秀歌』『詠歌大概』において準則を定めたこの新古今時代を特徴づける和歌表現は、如何なる歴史的展開の中で萌芽し、展開、定着していったのか。作者の意図と読者の読解との連関を支える教養・知的基盤の共同性に着目。既存の作品から表現や発想を借り、自身のものとして再生する営為の展開を、平安中期のプレ本歌取りのあり方、一大歌壇を成した藤原良経の詠作における漢詩文摂取、新古今時代の新たな和歌表現のあり方を示した藤原俊成の物語摂取、そして、新古今歌人たちが模索した諸種の本歌取り表現のなかにたどり、本歌取り成立の歴史的意義を明らかにする。
第一部 本歌取り成立前史(佳句取りと句題和歌;『古今集』時代の〈本歌取り〉;贈答歌と本歌取り―返歌形式の歌合・題詠;『後撰集』時代の〈本歌取り〉;引歌と本歌取り)
[日販商品データベースより]第二部 漢詩文摂取(藤原良経の初学期;藤原良経『六百番歌合』恋歌における漢詩文摂取;藤原良経「西洞隠士百首」の寓意と政治性;補説1 「時失へる」の持つ重み;藤原良経『正治初度百首』の漢詩文摂取;補説2 「人住まぬ不破の関屋の」小考)
第三部 物語摂取(藤原俊成自讃歌「夕されば」考;『伊勢物語』と藤原俊成の歌論・実作―建久期後半、特に『御室五十首』をめぐって;「源氏見ざる歌詠みは遺恨の事也」考―歌語「草の原」と物語的文脈)
第四部 新古今的表現と本歌取り(本歌取りと時間―藤原良経の建久期の詠作から―;本歌の凝縮表現―『後京極殿御自歌合』を中心に;本歌の否定表現―藤原良経『正治初度百首』を中心に;『最勝四天王院障子和歌』の歌枕表現;『主ある詞』と本歌取り)
「古きをこひねがふにとりて、昔の歌の詞を改めずよみすゑたるを、即ち本歌とすと申すなり。」(『近代秀歌』)
古典たる古歌を自身の歌に摂取し、新たな和歌を創造する技法、本歌取り。
藤原定家が『近代秀歌』『詠歌大概』において準則を定めたこの新古今時代を特徴づける和歌表現は、如何なる歴史的展開の中で萌芽し、展開、定着していったのか。
作者の意図と読者の読解との連関を支える教養・知的基盤の共同性に着目。
既存の作品から表現や発想を借り、自身のものとして再生する営為の展開を、平安中期のプレ本歌取りのあり方、一大歌壇を成した藤原良経の詠作における漢詩文摂取、新古今時代の新たな和歌表現のあり方を示した藤原俊成の物語摂取、そして、新古今歌人たちが模索した諸種の本歌取り表現のなかにたどり、本歌取り成立の歴史的意義を明らかにする。