- 何か、十一篇
-
- 価格
- 2,200円(本体2,000円+税)
- 発行年月
- 2024年12月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784863856554
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[日販商品データベースより]
音楽家・河合拓始の第一詩集
これは「音」である。
実際に声として音になったさまを
思い描く。
音楽と通底しているのかもしれない。
2012年から書き継いでいる「何か、十一篇」の第一〜第七集に加え、長編詩「赤い川の流れるほとりで 自転車行商のおじいさんから 真っ青な羊羹をもらう話」ほかを収める。
ゆっくりとしなうように
ひとりが腕を上げると
ほかの人もだいたいがそれに続く
風のざわめきが急に静かになる
こころの涙が姿を変えた岩
そこにひとりひとり座って
用意した泉水を呑み干したら
岩を荷物に入れて持ち帰るのだ
住居に帰ったら海か川に浸して汚れを
よく落とす あるいはそのまま放置する
レム睡眠の波間にわたしたちが漂うとき
ひっそりと岩は光りはじめて
誰も見ていないときに
遠くから花々とつながり合うだろう