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[BOOKデータベースより]
ビルマの独裁者タンシュエが政治の表舞台から引き下がり、2011年、部下として忠勤に励んできたテインセイン大将が大統領に就任した。その後、ビルマ政府は環境問題を理由に中国が進めた大型ダムの建設を中止し、軍政最大の政敵であったアウンサンスーチーの15年に及ぶ自宅軟禁を解くなど、一時的にせよ民主化への動きを加速させた。これら一連の流れをビルマの“中国離れ”と“欧米接近”の動きととらえる向きもあったが、本書は軍事独裁から民主主義へといった直線的な議論ではなく、国境を接する東西の大国、中国とインドとの関係を中心にビルマ史を概観し、同国を取り巻く国際情勢を冷静に分析する。また著者は、ビルマ北部の“辺境”といわれる少数民族居住地域に足を延ばし、国境に近い地域が事実上中国に吸収されたような状態になっていて、ビルマの中心部よりもずっと開発が進んでいる現状を詳しく描く。紀行の要素と情勢分析がほどよく散りばめられているのが本書の特徴だ。ビルマを「アジアの勝手口」と見立てて中国とインドとの関係を概観し、この地域の歴史の大きな流れをとらえるだけでなく、二つの大国に挟まれた小国ビルマの将来像をも浮かび上がらせる。第26回アジア・太平洋賞“特別賞”受賞。
第1部 裏口から入るアジア(夢みるイラワディ;パウポー;ビルマ・ロード;日暮れの王;新しいフロンティア)
[日販商品データベースより]第2部 未開の南西部(マラッカ・ディレンマ;雲の南;ガンダーラ;シャングリラ;インド洋への道)
第3部 インド世界のはずれ(東へのまなざし;忘れられた分離;国内の「国境」;新たな交差点)
2011年の「民政移管」以降、それに伴う制裁解除とともに、ビルマ(ミャンマー)の地政学的位置づけが急速に変わろうとしていた──。本書は、ビルマを「アジアの勝手口」と見立てて、国境を接する東西の大国、中国とインドとの関係を中心にビルマ史を概観し、同国を取り巻く国際情勢を冷静に分析した入門書である。中印両国がビルマを含めた周辺国に与えた影響について、近代以前にまでさかのぼって丁寧に跡づけているのが特長だ。
著者は元国連事務総長ウー・タン(ウ・タント)の孫にあたる気鋭のビルマ史家。ビルマ北部の辺境といわれる少数民族居住地域を自ら歩き、ここで見聞し思索したことを要所要所にまとめている。こうした紀行の要素と情勢分析とが相まって、道路や天然ガスパイプラインなどのインフラ整備計画のほか、観光客の受け入れ計画などが各地で進められ、東アジアと南アジアを結ぶ新たな「十字路」としてのビルマの姿が浮き彫りとなる。二大文明に挟まれているというその位置こそが、ビルマにとって最大の「資産」であるという観点から、「アジア最後のフロンティア」の実像に迫る。
第26回アジア・太平洋賞特別賞受賞作。解説=中西嘉宏(京都大学准教授)