[BOOKデータベースより]
「大事なことは主流にならぬことだ。傍流でよく状況をみていくことだ」“オルタナティブ”で、“規格外”。“日本資本主義の父”渋沢栄一の孫、民俗学者・宮本常一の支援者。多彩な顔をもつ巨人の全貌と、その思想の“非主流性”を描き出す。
第1章 “民俗”と“実業”のはざまで(“日本資本主義の父”の孫;アチック・ミューゼアムという「場」;「花祭」というきっかけ;「民具」からみた日本;渋沢敬三が育てた人びと;戦争の時代へ)
第2章 『祭魚洞雑録』『祭魚洞襍考』ほかを読む(最初の単行本―『祭魚洞雑録』;「延喜式」への着目―『祭魚洞襍考―第一部日本水産史研究』;滋味に富む“雑文集”―『犬歩当棒録―祭魚洞雑録第三』;渋沢敬三『雪国の春』―『東北犬弁当俸録』;外交と科学―『南米通信』)
第3章 “非主流”の証明(「フィランソロピスト」として;規格外の思想家;民間学としての「渋沢学」;渋沢敬三という「オルタナティブ」)
宮本常一を支えた「巨人」の全貌に迫り、「オルタナティブ」のさらなる深みへ――
2024年6月「100分 de 名著」出演・畑中章宏氏最新作!
“日本資本主義の父”として名を馳せ、2024年7月3日より新一万円札の新しい顔となる
渋沢栄一の孫で事業の継承者、あるいは民俗学者・宮本常一の調査・研究上のパトロン――渋沢敬三(1896〓1963)のイメージはこんなふうにだれかを通して思い描かれることが多い。日本民俗学に果たした役割の大きさにも関わらず、柳田国男や宮本常一の影に隠れて、その業績や仕事の意義にこれまで光を当てられてこなかった。
本書は、民俗学の学問的根拠は「オルタナティブ」にあると考える著者が、渋沢の思想と方法が持つ非主流性(傍流)に着目して描き出す、ユニークな評伝であり、昭和史である。
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