強い通貨、弱い通貨

ハヤカワ新書　０３２

早川書房
宮崎成人　

• 価格: 1,166円（本体1,060円＋税）
• 発行年月: 2024年08月
• 判型: 新書
• ISBN: 9784153400320

内容情報

[BOOKデータベースより]

国際経済・金融の分析はミステリーと言って過言ではありません。圧倒的な覇権通貨であった英ポンドは二度の世界大戦の結果、２０世紀前半に没落しました。金本位制という当時の硬直的なシステムの下では、それ以外の結果を想定するのは困難です。つまりポンドは、金本位制という「現場」で、世界大戦と大恐慌によって「殺された」のでした。もしドルが没落への道をたどる場合、ドルを「殺す」者は誰でしょうか？本書は今世紀半ばを想定していくつかの候補を検討し、一つの結論に達します。

序章　鷲は舞い降りた―国際通貨覇権の淵源
第１章　幼年期の終り―ドルの誕生
第２章　死にゆく者への祈り―最初の基軸通貨英ポンドの凋落
第３章　黄金三角―短命に終わった基軸通貨としてのドル
第４章　ゴッドファーザー―生き延びたドル秩序
第５章　大いなる幻影―ユーロの挑戦
第６章　￥の悲劇―地盤沈下する円
第７章　レッド・ドラゴン―人民元の興隆
第８章　電気羊の夢―デジタル・カレンシーの登場
第９章　アクロイド殺し―ドルを殺す者は誰か
第１０章　そして誰もいなくなった？―国際通貨覇権の行方

[日販商品データベースより]

日本国民にとって円の価値の安定が重要なように、国際社会ではドルの価値の安定が重要だ。ドルの「基軸通貨」の座を揺るがしうるのは人民元かユーロか、デジタル通貨か？　円は今後どうなる？　お金の基本から歴史、国際通貨覇権の未来まで一気にわかる入門書