- 私たちはどこにいるのか
-
惑星地球のロックダウンを知るためのレッスン
- 価格
- 2,420円(本体2,200円+税)
- 発行年月
- 2024年07月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784794812698
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 自分を再生させるためのユング心理学入門
-
価格:1,760円(本体1,600円+税)
【2023年06月発売】
- サイバー覇権戦争
-
価格:3,740円(本体3,400円+税)
【2025年03月発売】
- 母を葬る
-
価格:968円(本体880円+税)
【2024年11月発売】
- どんなに苦手でもうまくいく電話応対
-
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2023年03月発売】
- つい人に話したくなる名画の雑学
-
価格:1,760円(本体1,600円+税)
【2023年11月発売】
[BOOKデータベースより]
そもそも私たちはテレストリアル(地上的存在)であったはずだ。近代人よ、変身せよ。生き物の姿を取り戻せ。カフカの代表的寓話『変身』のテレストリアル的解釈を羅針盤に、人類再生のための方途をコロナ禍の教訓(レッスン)から導出。
1 シロアリになる一つの方法
[日販商品データベースより]2 依然かなり広い客間でのロックダウン
3 「地球 Earth」は固有名詞である
4 「地球 Earth」は女性名詞/「宇宙 Universe」は男性名詞
5 連続して雪崩のように起きる、発生に関わる困難
6 「ここ、この下界」で―ただし、そこに上部世界が存在しないとすればの話だが
7 経済を表面に浮上させて
8 テリトリーを記述する―正道だけを通る
9 風景の解凍
10 死したる身体が積み上がる
11 民族“人民”生成論ethnogenesesへ回帰する
12 いくつかのかなり奇妙な戦い
13 すべての方向に拡散せよ
14 さらなる読書の提案
地球危機下の世界の姿形をどのように描きうるか?
パンデミックがわれわれに与えた教訓(レッスン)とは?
コロナ・パンデミックによるロックダウン(都市封鎖)の経験は、コミュニティレベルだけでなく個人レベルでもかなりの負荷を私たちに与えた。隔離期間からなんとか安全に抜け出す方法を、個人も国家もひたすら模索してきた。一刻も早くロックダウンを「解除し」、できるだけ早くコロナ以前の「日常」に戻すことが目指された。
もっとも、今回の試練はまた別の教訓(レッスン)を人類に与えている。少なくとも、私たちがテレストリアル(地上的存在)と呼ぶ人々にとってはそうだ。新たな事態を、彼らは敏感に感じ取り始めている。つまり、結局はロックダウンから抜け出すなど誰にもできないということだ。コロナによる健康危機は、実はいま一つのもっと深刻な危機(地球の危機)のなかに埋め込まれているからだ。
しかもそれを、テレストリアルは危機としてではなくチャンスと見ている。テレストリアルを取り巻く世界、彼らを飲み込もうとしている地面(そしてそれを彼らは止められないこと)について理解する機会が、ようやく訪れたのである。本書『私たちはどこにいるのか』は、ラトゥールの近著『地球に降り立つ』(新評論、2019)の続編である。テレストリアルは時として乱暴に地上に着陸するが、その後、彼らを待ち受けている第二の仕事は今後居住する地上の姿形を探っていくことである。そのときどのように自らを助けられるか。連続した短章から成る本書は、この問いに答えを提供する。『ガイアに向き合う』(新評論、2023)以降のラトゥールのこの二書は、新気候体制(今日的地球危機下の世界)の姿を、かつてないほどの明快さで描いていく。