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[BOOKデータベースより]
なぜこの百年のレコード史を追っているのか。東アジアの関係史を聴く。グローバリゼーション、資本主義、植民地主義が複雑に交錯する東アジアのレコード史。東アジアの歴史を、音盤を通して様々な角度から探求する。
総説 蓄えられた声を百年後に聴く―私たちはなぜこの百年のレコード史を追っているのか
[日販商品データベースより]第1部 東アジアのレコード産業―声の近代(日本の円筒録音時代―声の再生、模倣、保存;日本統治時代における台湾レコード産業と「台湾盤」の市場メカニズム;台湾テイストを作り出す―日本蓄音器商会の台湾レコード制作の戦略を探る;「新譜発売決定通知書」を通してみる台湾コロムビアレコード会社と日本蓄音器商会の間の「対話」―戦争期のレコード発売状況の調査を兼ねて(一九三〇〜一九四〇年代);写音的近代と植民地朝鮮、一八九六〜一九四五)
第2部 東アジアのレコード音楽の諸相―声の平行と交錯(草津節―お座敷からレコードへ、そして外地へ;戦前・戦中台湾のコロムビアレコードの音から歌仔戯と新興劇の音楽の繋がりをさぐる;清朝末期から中華民国期の崑曲SPレコード―吹込者と録音内容にたどる近代伝統劇界の変遷;義太夫節・パンソリ・蘇州弾詞の歴史的音源に聴く演奏様式の変容)
19世紀に誕生した蓄音機は、20世紀に入りアジアでも急速に普及した。西洋のクラシック音楽の輸入盤ばかりでなく、日本、中国、台湾、朝鮮でもさまざまな録音が行われ、多くの音盤(SPレコード)が発売された。本書では、東アジア各地域におけるレコード史が、日本と関わりを持ちながら展開してきた点に言及し、レコードが東アジアに普及した背景や、複雑な構造の中で日本が音楽の伝承に与えた影響などが論じられている。当時、欧米の外資系を含む日本のレコード会社は、東アジア各地に積極的に進出し、録音、販売を行った。こうした東アジアのレコード産業の歴史は、グローバリゼーションのひとつの例と見ることができる。さらに、台湾と朝鮮半島のレコード産業の発展は中国とは異なり、日本の植民地支配の影響も大きかった。日本のレコード産業と植民地の歴史には、グローバリゼーションや資本主義、植民地主義が複雑に交錯している。また本書が音盤(レコード)を扱いながらも、書名に「音楽」ではなく「声」を用いているのは、当時のこれらのレコードの内容が音楽にとどまらず、歌はもちろんのこと、演説や映画説明、戯劇など、多様な声の表現にわたっていたものだからだ。東アジアの歴史を、音盤を通して様々な角度から探求した一冊。