女かぶき図の研究

思文閣人文叢書　

思文閣出版
舘野まりみ　

• 価格: 7,700円（本体7,000円＋税）
• 発行年月: 2023年02月
• 判型: Ａ５
• ISBN: 9784784220748

内容情報

[BOOKデータベースより]

第１部　お国かぶきと遊女かぶき（お国かぶき―カブキモノから「かぶき者」へ；遊女かぶき―模倣から創造へ）
第２部　女かぶき図屏風の諸相―真の主題と機能（追慕・追善―『阿国歌舞伎図屏風』（京都国立博物館）；記念／祈念・祝儀―『清水寺遊楽図屏風』（ＭＯＡ美術館）；敬慕・追憶―『阿国歌舞伎図屏風』（出光美術館））
第３部　女かぶきの記憶とその痕跡（懐古―『機織図屏風』（ＭＯＡ美術館）；憧憬―『桜下弾弦図屏風』（出光美術館））

[日販商品データベースより]

お国によって始められたかぶきは、その後、遊女たちによって模倣され、十七世紀初頭の京都を中心に地方に拡がった。近世の幕開けとともに絵画史に新しい画題やモチーフを提供することとなったお国や遊女によるかぶき―すなわち、女かぶき―は、どのような意味や役割を担って描かれたのか。同時代の鑑賞者はそれをどのように捉えたのか。
まず、女かぶきの演目とその変遷の経緯を整理し、描かれた芸態の意味を読み解く。次に、女かぶきを取り上げる絵画の真の主題と制作意図や背景、絵師や注文主と鑑賞者を探り、さらに、次世代の婦女遊楽図とのつながりを示す。その上で、遊楽図再考に向けて試論を提示する。