[BOOKデータベースより]
伝統社会の司法利用―利用者行動の実証的分析による東西比較の可能性
第1部 刑事事件の司法利用(イタリア中世都市における公的司法の利用と裁判外の正義―紛争当事者、地区代表、執政府の平和の試み;請願と交渉―16・17世紀の魔女裁判をめぐるinfrajustice;近世ヘッセンの下級刑事裁判権における紛争、逸脱行為と司法利用)
第2部 民事事件の司法利用(債権回収から高利貸し告発へ―キリスト教社会の信用ネットワークと司法利用;帝国最高法院における魔女―名誉棄損訴訟の利用可能性の考察;植民地台湾における土地紛争の司法利用;明治前期の勧解・裁判における当事者の役割―「願」と「請」の意味するもの)
第3部 司法利用からみた比較研究の可能性と課題(概念発案者からの論点提示;法社会学から見た司法利用研究;司法利用とインフラジャスティス―比較研究の可能性と課題;ヨーロッパ近世(1500−1800年)の司法利用と医療利用―類似点、相違点、展望)
「司法利用(Justiznutzung; Use of Justice)」とはドイツの近世史家M.ディンゲスが提唱した概念で、住民が裁判に限らずさまざまな公的紛争解決手段を選択し利用する行動に着目した作業概念である。「近代的権利意識」を中心基準としない分析を可能にするこの概念をもとに、東西の伝統社会における多様な公的紛争解決の実態とその背景を比較する。
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